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下鴨西通北大路通上ル606-0812
京都市左京区下鴨上川原町5-3
050 3187 3880(問合せ・予約)
075 744 0572不定休
ランチ12時 ディナー17:30~18:30の間でスタート可能
ランチ・ディナー24200円(税込み)
※撮影は料理のみ。今回は別のお客様がおられない時間で許可いただき撮影
テーブル、テラス(季節利用)、半個室。
※駐車場利用はあらかじめ問い合わせ。あるらしいです。
提供されたブリオッシュでさえ、おいしさのイメージが成立する。メインから末端にいたるまで満足感が響き渡るお店と言って過言ではないです。
たしかに橋の向こうに豪邸があったことを思い出し。。。ひときわ大きな邸宅がmiddle。多くの噂を背負い、祇園祭もおわりその自らへのプレゼントとしてうかがうことにしました。
2階にあがるときいていたが、近くで見ると普通の家ではないと感じる。それもそのはずイタリア領事の元私邸だったそうで、こちらで住まわれ二階は集いにつかわれたそうです。4年前にシェフが営業をはじられたが、実は持ち主はもともとレストランとして使えるように設計されたとのこと。確かに入ってみて自宅には見えないぐらい見事なしつらえです。
ちょうど、この角度からみえるのかなと。。。。
お城のような蔵のような。
入り口は植物園の通路の東側よりはいります。地下鉄北大路駅からは歩いて5分程度。実は交通の便が良い。
こういう眺めなのですよ。私は18時、半個室に1組。ということでほぼ窓際は私のもの。。。ちなみにフロアは非常に広いですが、多くても3組しか入れないそうです。シェフと料理人2人、サービスが1人という構成。意外とスタッフは多いです。
料理にはしっかり光が照らされてますが、新しく買ったデジカメがあまりにシンプルで。。。なんとかわかります?
ぜいたくな空間。
藤尾康浩シェフ
お聞きする前に検索で調べると色々すごい人生送っておられるのだなと思いました。15歳から英国留学・・・・15歳?さらにパリで学生時代にバイトでフランス料理にめざめて、勉強より料理、となり「パッサージュ・サンコントワ」(パリ)、その後さらに南仏「ミラルーズ」にも研修。。。パリと南仏ってすごい。
その後、レストランのスーシェフが日本人で「日本でも学ぶべき」となったそうです。大阪の「ラシーム」で7年、その後独立となったそうです。
ただ独立の時も準備期間中に、なんと、木山(和食)へ3ヶ月程度研修に行かれていて今も親しくされているそうです。
色々資料にはシェフを紹介されていますが、総じて「勉強からの逃避」→「フランス料理研修」という流れが書かれているのが興味深い。なんとなく、なんとなくですよ、スケールはシェフのほうが遙かにスケール大きいですが、私と重なる部分があります。。
ある意味、経験が多岐にわたり、いまがある。
ということですね。お会いして、実は気さくで親しみやすいと感じました。
シェフの経歴は、予約サイトのポケットコンシェルジュの記事、家庭画報、ハナコウエブで確認してくださいね。
私下戸ですので、飲み物は
ノンアルコーススパークリングをお願いしました。
ビネガー風に思える酵母的、フルーツは使ってないがフルーティー。
ワインはグラスワインも豊富で、日本酒、ビール等種類も多く、ナチュラルもありました。ノンアルで気になったのが自家製ジンジャーエール。これがすごいのですよ。
24200円のコース一つのみです。
①くろもじの花の茶
ほのかなアクセント、といいましょうか。やさしく、招かれるサービスです。
夏の6時スタート。実は季節的にこの時期はしばらく明るいので景色としては一番いいそうです。ちなみに防音すごく、橋の上の車の音がほとんど聞こえません。窓がきれいに磨かれているのでなにもないように見えますが。。テラスは10月ぐらいから使用できるとのこと。
②フィンガーフード2種
●トウモロコシのタルト 炭火で醤油を塗って炭火で焼きトウモロコシ
自家製のからすみをパウダー状に
●生ハムとチーズのシュール
長野県産の麹菌を刷り込みながら熟成
見たまんま、ということでしょうか。タルトは見た目以上に柔らかい。フワフワでしかも説明されたフレイバーがほのかに残っている。さらに焼きトウモロコシは最強、とばかりにあいますね。
この二つ、共に日本の食文化につながっているように思います。発酵したものを印象よく。一口で食べるのがよいですね。でだしから好印象、まさにアミューズ。
③琵琶湖の鮎
鮎を皮だけ残して中を出す、取り出した身を三枚おろし、骨でご飯を炊いて鮎ご飯、それをまた皮の中に肝も含めもどす。緑のソースは蓼酢と胡瓜をあませた、揚げた骨を乗せたもの。
和食の木山さんへ短期間いかれてますが、もしかしてそれが影響あるのかもしれませんね。和の素材を存分に「調理技術」を最大限活かした、ある意味「器用すぎる」一品。これはなかなかつくりにくいし、言われなかったら切り身とおもうのかも。
確かに鮎の風味はあるし蓼ですから、もっともマッチしますが、なにかこう、ドライなリゾットという印象もありオリエンタル。彩りもよく、見事な風味に仕上がっています。あの鼻に抜ける香りがすこぶるいいですね。
④天然きのこの茶碗蒸し
青森県産たまご茸を茶碗蒸しにしたもので、言われなければ魚介類にも感じるぐらい食感がぷりっぷり。それとこの和やかなたまご生地のやさしい味付けが、茸の素材をいかしているように思います。ぬたっとしてない、しかしたべればまとわりつくきのこの良さを象徴している一皿。
ポンデリング、サービスの方も盛り上がり。。。。
持ってこられた方、フランス人なのかな?
主なサービスは日本人の方で、かつてはバイトとして入っておられたのですが、その後正式に採用ということでしたが、何を聞いてもしっかり解説していただけるので頼もしく、飲み物のチョイスも申し分ないのでした。開店当初の4年前からおられていまやシェフの思いを確実にゲストに伝えられています。一応、役柄きいてませんが支配人ということで(^o^)
あ、ブリオッシュだそうです(^^;)
パンはでてこないとおもいきや、バターもでてきました♪
オーセンティックなところもありますね。
⑤伊勢でとれたマグロとモロヘイヤ エシャロット
酸味を効かせたヴィネグレットソース
思うに「タルタル」ですね。この料理については「伝統的」ともおもえるフランス料理も敬意も感じられます。タルタルは私がフランスで修行したときぐらいから、現地でもはやりだしてますが、「ヌーベル」というジャンルでした。いまや古典的ともいわれるようになりましたね。
古き良き、新しき良き。一皿。
⑥琵琶湖産鰻(左:一キロ越え:一週間寝かせる) 白焼き 炭火
青森おがわら(右) そば粉のガレット 右:葉さわび
(薬味:わさび、塩漬け山椒、塩)
産地の違う白焼き、これは何を意味するのか?(^o^) おそらく、同じ調理法で風味の違いを楽しむということなのかな?とおもいきや。。。まるで鰻でも異なります。
琵琶湖産のほうがやや水分を含んで、ライトな感覚、青森産は濃厚、薫香を発するのかというぐらいある意味焼き魚的な風味を感じます。面白い。。。
ちょっと気がつくのが、薬味。実はこのあともシェフはこの薬味を多用されます。大体創作系はなんとなく「俺の料理」的で「味へん」は許さない感じですが、藤コンセプトコンセプト支配人にきくと、開店当時よりは薬味は増えたでしょうか、ということらしく、なんとこのあとハリッサもでますが、好みにあわせて、ということでした。柔軟ですね。
総じて、堅苦しくなく、そこがゲストにとってはうれしい。
⑦桃のスープ 発酵させた桃のスープとトマトウオーターのグラニテ
冷たい、ほのかな酸味とマイルドな桃風味。デザートとしても楽しめる中間的な料理。たしかに鰻の風味が一度リセットされます。
二つ目のパンを頼んだら「サワド-」という天然酵母のパンがでてきました。少し酸味のある、耳は結構焼き固めたパン。一つ目とはまた違うパンですが、三種類目はないらしいです(^^;)
これ、なんだかわかります?
⑧メイン ズッキーニ フレッシュのディルシード コリアンダー
自らのメモが不十分で。。。なにかと一緒にローストされて、ざるでズッキーニを保たせて、液体をあとからかけてスパイスも加えてあるそうです。ちょっとかなり興味ある料理なのでお店に問い合わせしています。
目の前でデクパージュをシェフがされて、ナイフで切ってみると非常にやわらかく、ナスの煮浸しのような感覚、でも火入れがなされた直後に火止めしているので、やわらかすぎず、まるでムースのようにきれていきます。
あ、、、美山荘にもこんな見事な料理があったような。
火入れの極み、です♪ 残ったスープでわずかにハリッサ入れてピリ辛で〆。
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○速報!
★お店からご連絡いただきました!ありがたく、公開させていただきます!
•コンディマン アリッサ、フレッシュのディルシードのピクルス、コリアンダーの花
•ソース 野菜のコンソメ 玉ねぎ、ズッキーニ、パプリカを長時間ローストした後、柔らかくなった野菜におもりを乗せて一日かけてゆっくりと濾したもの。野菜の持つ水分だけでできたコンソメです。
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シェフ、支配人ありがとうございます!半分あってました(^o^) あらためて長時間なのに弾力が残っているのがすばらしいですね。通常きゅうりやズッキーニってスライスして焼く、にしても塩ふるぐらい。。そのぐらい、うまみの吸収はむずかしいのだけど、これはほんと「しゅんでる」感じ。もちろんズッキーニの風味も火入れ長くても持続しているのがすごい。そういう印象の面白い一皿ですね。
⑨白甘鯛 蒸してさっとあぶる
潰した枝豆 鮒ずしの発酵した部分、ご飯のところを少し加えた
鯉の卵を味噌で和える
支配人 日本酒がほしくなる とのこと。日本酒あります♪
黒糖と高知県産の生姜をベースにしたジンジャーエール
黒糖???おいしいですわ。深みのある生姜風味♪
他のドリンクに梅しそもあったような。。次回!
⑩長野産の豚ロース サンサンファーム(餌にこだわる:国産餌)
スライスしたプラム ジロール茸 芸米で炊いたお粥 リゾット風
わりと大きめの豚ロース。脂身にもうまみがのっていて、いままでの中ではガッツリ系。ただ付け合わせに豚の濃さを軽減するあっさりしたものでおさえている。この液体、スープのようなものはお米と豚の脂身、ジロールからの水分なのでしょうか。京都のあらいタレのような効果があるのかも。
⑪鱧(揚げた)と冷製そうめん(発酵トマト+鱧だし)
冷と熱 というイメージ。 熱々の鱧をまずいただいて、その後冷たいそうめんを酸味のあるスープでいただくということです。早めに食べないと行けない(^^;)
熱いものは熱い物で。。。ではない概念。この温度差を楽しむということでしょうか。写真とってる場合じゃない料理ですね。。。揚げ物のある意味油の産物をクールに冷製で和ませるということかもしれませんね。色々考えて感じる料理には違いないです♪
最初タケノコ?にも見えた!
⑫鮑と賀茂茄子 伊勢湾くだき産(伊勢神宮に献上される食材
:1000年以上前から珍重される)
とろとろに火入れした賀茂茄子 鮑の肝ソース
日本料理にも通じる料理で、肝ソースは定番化しているところもありますが、ここのは肝特有の風味をしっかり活かしているワイン好きにはたまらない一皿。竹の子のようにみえたのが切れ目入れた鮑ですね。歯ごたえ、食べやすく、しっかり肝がまわっています。
このあたりでフロマージュもすすめられますが、もうおなかいっぱい。。。。チーズは5種類ぐらいはありました。
飲み物は コーヒー ハーブティー 京番茶(一保堂) 番茶にしました。
⑬ルバーブとベルガモットをあわせたアイス ルバーブジュース
→蜂蜜を加える いくらでも飲めてしまえるぐらいのおいしいデザート♪
京番茶 この木の器が面白い。熱伝導がないのではじめからつかめます。
⑭米ぬかのフィナンシェ
結構、濃いです♪ 一瞬でいたべてしまいました。正統派フィナンシェ♪
これわかりますか?
18時に入店して20時ぐらいに終了。
その間、窓の外の風景はこれだけ変化しました。
この大窓は非常に魅力あります。
藤尾シェフの料理
和と洋が融合されて再構築された料理技術で提供される料理。と感じましたが、特に和の素材と調理方法が随所にありましたし、過度にド派手な料理というより、実直においしさを追求し、スマートに提供されるということでしょうか。
実は創作系にみえて、発酵、酸味、うまみ成分を料理に加えて、アクセントとなる和や洋の調味料を多用し、素材同士を比べたり、温度差のあるものを斬新にも提供、日本料理の基礎の「和える」「煮びたし」「日本酒との相性」も考えておられます。
京都の野菜と全国からとりよせる素材をしっかり利用されています。あらゆる素材をさがしておられますね。貪欲な素材探しあります。全体的にしっかり食べられるし、量的には男性でも十分満足。それとパンがおいしいからご注意を。。。。3つもいただいてしまいました。
火入れがうますぎ。特にズッキーニ、食材の中が見えるの?というぐらい「火入れが皮目と中心でさほどかわらない。やわらかいが「煮崩れ」はおこしていない。そのぐらい火入れには慎重にされている証拠です。
藤尾シェフが出会った多くの人がご本人に「ヒント」を授けている印象。大阪に勤めることになったのも、フランス本土の日本人スーシェフ。普通、本場にきたのだから「ここが頂点」っていう人が普通ですよね。でも日本の職場ってフランスと同様に「際立つ」場所でもあります。ちょうど大リーグとプロ野球と似てます。同じ野球でも極めるところがすこし違う。いや全然違うのかもしれません。だから日本人が大リーグにいっても活躍できるのは、それぞれ極められているから。どちらが上ということはないのでしょうね。フランスの職場にないものが日本にあるということでしょうね。
それを素直に受け入れる藤尾シェフはすごいなあと。拍子抜けされたかもしれませんが、それを受け入れるのですから。。。。
お会いして、その気さくさと柔軟さは、薬味にもあらわれている。見た目は豪邸シェフですが、実はずっとお客様のことを見ている証拠。「俺の料理、味をたべてみろ!」なら「薬味」は邪道となるわけ。それがしっかり「ハリッサ」とか奇想天外な辛みも提供できるのだからほんと。。。。
あと支配人。高学歴、そのあとどんな人生をおくられたかそこまでは聞けなかったですが、まずは4年前middleでお手伝いからはじめられたそうです。料理人ではなくあくまでお店のスタッフとして。それがいまやメインサービス、メートルドテルですから。私の記事にもあるとおり、説明がすばらしく、知らないことがないということ。シェフの思いを100%伝えられる能力にたけている。
つかずはなれず。
私がフランスにいたときの研修先の支配人が言っていたこと。「タカシ、サービス人ガモットモ大切ニスルコトハナンダ?」。。。。。満足してもらうことですかね?。。。苦笑いされて。。。「トキニハ空気ニナルコト」だそうです。
つまり、話すときは存在を表し、待機しているときは空気のように自らの存在を消す、ということ。つまり料理に集中してもらうには、こうするのがいいと。つかずはなれず、支配人にはそれが面白いほどあります。
だからmiddleは、心地いい。
料理は格別の料理観で提供。澄み切った、張り詰めた、純な「おいしい」料理。でもサービスは「和やか」、ちょっとスマホ撮影でボタン押し間違えて。。。わずかに時間がかかっても「はやく食べて!」ではなく「大丈夫ですよ~」ですから。美しくとらなればと思う気持ちと熱々で。。。。そのあたりうまく見守ってくれます。
お店のコンセプト、シェフの考え、支配人、スタッフの思い。がmiddleは一体感があります。どの人にも「同じカラー」が存在します。大人数でないお店の良さが際だっていますね。
おいしい時間を是非、middleで、皆さんも!
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