ひご久
075-353-6306
京都府京都市下京区仏光寺柳馬場西入東前町402
17:30~22:00
定休日不定休
https://www.facebook.com/pages/ひご久/434601519899528 美食つながりの知人、友人、尊敬すべき美食家、お世話になっているグルタクの常連様。。。。多くの方から、ここはいい♪と高評価だったことは確かで、こちらのお店の常連さんに連れて行ってもらっての初訪問でした。
ひご久の店主、肥後さんは2008年8月錦市場でオープン、ところが2013年体調を崩されて一時は料理人の道をあきらめる状況に陥ったと聞きます。1年間のリハビリが功を奏して現場復帰。2014年9月より今の場所で再スタートされました。その時の模様をいろいろ教えてもらったのですが、壮絶な内容を聞くといまのご主人の存在が信じられないわけで、劇的に回復されたことに違いないです。信念あっての新たな出発。なかなか真似のできないことです。
奥行からいくとあと10人ぐらい入れそうなのですが、現在はカウンターのみ。
庭もあってきわめて贅沢な空間使い。ご夫婦だけで提供されるので、このカウンターのみの使用は逆にお客様にとってもありがたいことでもありますね。お二人とお話しさせてもらうと自然とその席数が理想であると感じます。
3人で伺っておよそ34000円 (うち2人は結構飲みましてこの感じ)
お任せのコースをご紹介いたします。
梨 黄粉 法蓮草 白和え
秋刀魚の刺身
子持ち鮎 山椒煮
私はこの後も送迎の仕事があるので名物「柚子ジュース」♪
鱸の塩焼き 七味 おろし ポン酢
鮃
中トロ
烏賊
車海老
こはだ 右は 鮪のづけ(粉山椒)
赤貝
鰊
牡丹海老
鮑
雲丹
穴子 塩と粉山椒
玉子
鯛
白菜の浅漬け
自然体から生じる美食。
江戸前という領域。それでも何かしらご夫婦の優しさがにじみ出ています。上品ななかに喜びを感じるような構成。寿司飯のにぎりかたにも表れていますが、にぎって、わずかな瞬間、しゅっと形が落ち着く。その瞬間を頂けばちょうどいい硬さ、歯ごたえの逸品が楽しめます。重力を有利に利用する大将の経験が生かされてます。鮮度は十分。切り身のセンスの良さ。そして会話をされていても淡々と包丁は進んでいきます。
店主の肥後さんとお話ししていると鮨屋さんにいることをわすれてしまうぐらい気さく。そして奥様とのかけあいといいましょうか。緩急の付け方が渋いわけで、料理と料理の間の静寂感というより、「なんでも話してください」的な和んだ合間が心地よく訪れます。
そう、はじめて握りを食べる若者でも緊張感を持たずに過ごせてもらえたら。。。とつぶやかれた言葉が印象的でした。「俺の握り!」みたいな感じでなく、どちらかというと「自然体」で、料理がいつのまにか目の前にあるという愉快さ。気が付けば3時間を超えていましたが、料理が遅いわけででもなく気が付いたらしゃべりまくっていた私ら3人組。それを楽しそうに時には相槌をされたり、アドバイス頂いたりと応援してくださいます。つかず離れず。さらに美食の逸品が会話を盛り上げる効果もあるのでしょうね。カウンターに座っていて、他にもお客さんはおられました。特に常連だけにひっつくこともなく、まんべんなく店主と奥様がまわられているところも、まさに自然体。子育て中だけにまわる寿司の方が大半の岩間家ですが、最近はやっと夜の街にも繰りだせて個々に美味しいお鮨を頂いております。そのなかでも特に印象的なお店がここであり、プロの雰囲気を存分に味あわせていただきました♪