★★★ ズッカ ダ ヴィーノ (zucca da vino)
075-525-8004
完全予約制
京都府京都市東山区円山町円山公園
[ランチ]11:30~14:00[ディナー]18:00~21:00
定休日 不定休(ブログにて店休日を告知)
ホームページ
http://zuccadavi.exblog.jp/
円山公園内にイタリアン?ある食通の友人から画像が届きました。しかも木屋町界隈のイタリアンで全盛期のメンバーだったことも噂で聞きました。イタリア本土での経験も4年。まさしくこの聖地にぴったりなシェフに出会うことができました。
実はすでに早速京都グルメタクシーで利用させて頂いております(喜)
★★★PRANZO B 3200円
銀の箱??(笑)
★★★チーズを使ったイタリアのおつまみ2種
・自家製リコッタチーズと、チーズのビスケットのクロスティーノ(オープンサンド)
・パルミジャーノのクロケッタ サルサソース
蓋をあけるときれいな作品が二つ。通常リコッタチーズは市販品を使うところが多いと聞きますが、こちらは自家製。塩気もあり目の覚める一品ですね。とにかくかわいい盛り付けです♪ クロケッタはまさしく超上品コロッケ。トマトソースがアクセントになってスナック感覚。この器がしっかり磨かれ水滴ひとつも落ちていません。照明がやんわり映っているのも素敵です。
★★★ 本日の前菜盛り合わせ
・幼鮎のフリット セロリのソース
・フェーガト アッラ ヴェネチアーナ
・トマトとモッツァレラのカプレーゼ 紫蘇ジェノヴェーゼ
・京赤地鶏のテリーヌ グリルした万願寺とトマト、チーズのフォンドゥータ(ディップ)
・お野菜のバーニャフレッダ(バーニャカウダの冷たい版)
重ね技といいましょうか。白いお皿の海に5つの大陸、その一つ一つが八寸にみえたり点心にみえたり(笑)遊び心とオブジェとしての存在感。ひとつひとつに世界を見ることができます。
5つの作品で感じることは 新鮮さの日本の食材+イタリアンの調理技術+香り(香ばしい、旨味)
5つのストーリー、楽しませてくれますね。
◎左からご説明
・トマトとモッツァレラのカプレーゼ 紫蘇ジェノヴェーゼ
もっとも気になった一品です。マダム曰く定番らしく季節によってカップリングがかわります。少し前は木の芽の香りでマリネしたカプレーゼだったそうです。今日も違うものがでているのでしょうね。これだけ拡大しても美しい。お皿にまたも一滴たりとも液体が見えない。仕事綺麗ですよね。紫蘇のジェノベーゼは初めて。不思議な風味を感じましたね。
・幼鮎のフリット セロリのソース
踊ってます(笑)皮目の色がしっかり残るぐらい薄い衣に最小限度の火加減。この調理はやはり和的。京都を感じますね~。特に川に上る演出はされていないのに生きている躍動感を感じたり。。。。淡泊な味に新鮮なセロリの台座。セロリは高僧の束として出汁につかうぐらいだから、淡水魚の若干臭みさえ吹き飛ばしますね。いや~京都的です!
・京赤地鶏のテリーヌ グリルした万願寺とトマト、チーズのフォンドゥータ(ディップ)
作品のなかで一番京都らしいかと思います。万願寺の少々の苦みと淡い地鶏のテリーヌ。ドライ状のトマトは色合いも華やかに。
・フェーガト アッラ ヴェネチアーナ
フェーガトはヴェネチアの郷土料理らしく、牛のレバーと玉ねぎを炒めた豪快な料理。金柑のコンポートとフォアグラのテリーヌを合わせています。形が奇抜ですね。現代アートという領域かも(笑)
・お野菜のバーニャフレッダ(バーニャカウダの冷たい版)
もっともシンプルな作品ですね。下ゆでの完璧さが緑いろの鮮明さにつながっています。
★☆ バゲット 標準的なものですが、追加料金が必要です。オリーブオイルは結構渋目。提供には問題なく対応されてました♪
★★☆ 赤海老のジェノヴェーゼ スパゲッティ
パスタと言わずスパゲッティなる設定が面白い。バジルの香りがどか~ンときます。からまる感じもいいし、しっかり分離せずまとまっていますね。
★★★★ 4つ星! グリルした山芋と、牛肉のラグーソース スパゲッティ
牛の塊肉のうまみがぎっしりですね。。。その割には重くなく食べやすい。煮込みソースの理想的な調理技術の高さを感じますね。山芋がさらに歯ごたえと肉だけの単調さを補い楽しませてくれます。香りが最高です!!あとで聞くとどうもラグー系は定番となっているそうです。久々の4つ星ですね。
★★★観音池ポーク(フィレ)の瞬間燻製のロースト 赤ワインソースとくるみオイルのサラダ
柔らかい!そして焼き加減も限界で調理されています。牛を思わせる上品さと肉厚の理想的なカット。一口サイズに合わせて切られているのがおわかりかと思います。サラダはかるくしあげてあります。
★★ 苺のコンポートとココナッツジェラート バルサミコのアクセント
完成度高いですね。コンポートも甘さより味の特徴を重要視した感じで、ストレートにイチゴが伝わってきます。ジェラートとバルサミコがちょうどよくからみあっていますね。
★★★ コーヒー
美味しい!量も多めです♪
カウンター奥にこのようなスペースがあります♪
非常に日本、京都を感じさせます。上手にリノベーションされてますね。間接照明もカウンターから棚まで非常にセンスよくつくられています。
はいってすぐ左の6人席。
ワインセラー
一瓢シェフの料理で一番感じられるのが「香り」「彩り」「重なり」をもっとも感じるとることができます。香りは「自家製リコッタチーズ」「牛肉のラグーソース」が最も感じますし、彩りは「おつまみ二種」「前菜盛り合わせ」、重なりはすべての料理に見応えを感じます。静かな佇まいのなかですが料理には上品さと野心が混在して提供されます。またベーシックな決まり事として「熱いものは熱く、冷たいものは冷たく」、その鉄則も十分守られていますね。調理場にもっとも近い場所に座っていたのにシェフの調理の音が静か。。。丁寧につくられているのでしょう。
フロアはモダンで昼間というより夜型といった感じでかなり落ち着いた内装です。かといって近代的というより日本家屋をうまくリノベーション。完全予約制だから扉の開け閉めなどは最小限になるのがいい。ただ観光シーズンには希に間違って入ってくるお客さんもいるそうです(笑)
それもそのはずあの円山公園、ちかくにはいもぼうさんもあれば八坂神社も。ある意味京都の人にとっても聖域的な場所なのだと思います。その中で唯一のイタリアン。その設定がとてもたまらなく面白い。京都をもっとも感じる祇園、そして世界的な桜の名所だから楽しいはずです。
サービスはマダムお一人でされています。席数も一人サービスにしては多めですが、料理の内容によっては予約数にも気を配る感じがします。決してぎゅうぎゅう詰めをしたいというお考えはないでしょうね。料理ができると合図もなく奥へ、そして風のようにテーブルに運ばれてきます。音もなくほほえみを交えて提供してくださいます。
つかず離れず。
お客との居心地のいい距離。
会話にはさりげなく加わってくださる。
しつらえとマッチしているし、料理のコンセプトとも統一感を感じます。昼の祇園はワイワイと人が通る印象がありますが、観光地のど真ん中なのに強烈に静寂感を感じますね。そしてこの昼のコースが3200円というのはかなりお得でしょう。時間の経過は夜に匹敵するし、夜がさらに楽しみなお店だと思います。
またいつか、この玄関を超える日を夢見て。